Be yourself. Be different.

英語プレゼンコーチ竹田綾夏が英語学習、プレゼンについて書いています。時々ダイバーシティーも。

一番英語が下手だった講師の学び直し

こんにちは。私は英語を教えて10年になります。
最近まで、人前で英語を話すのが大嫌いでした。

「日本語より英語の方が得意なんじゃない?」

と聞く方もいますが、とんでもない。
生まれてから大学まで日本の、ノンネイティブ講師です。

今回は英語講師として学び直す過程で効果があった「レシテーション(朗唱)」と実践方法についてお話しします。

一番英語が下手な講師

正直言いますと、アメリカの大学で教えていた頃、講師の中で一番英語が下手でした。
当時のボスに、

「その英語を何とかしろ」

と言われたこと数知れず。

私は生まれも育ちも日本です。
インターナショナルスクール出身でもありません。
日本の大学も外国語大学ではなく、もともと専攻は社会学
おかげで英語の文献は死ぬほど読みましたが、学期末のプレゼンの前日はいつも憂鬱。
縁あって前述のボスに拾っていただき、英語教育の道へ。

自他共に認める内向的人間でも、人前で話さざるをえない。
日本語では何とかなっても、英語はごまかしがきかない…

こう書くと
「講師として使えない」
と言われてしまいそうですが、

人前で英語を話すの苦手、という英語の先生、結構多いんです。

有名な先生でも、実は苦手意識がある方がいらっしゃいます。

事実、所属しているスピーチクラブ、トーストマスターズや、お世話になっている英語の師匠のまわりにも、英語の先生が多くいます。

(もちろん非常にレベルの高い先生がスキルアップのために参加していることもあります。あくまで個人の主観ですので悪しからず)

「英語に対する自信のなさ」については、多くのノンネイティブ講師にとって、永遠の課題ではないかと思えるくらいです。

苦手意識克服への道

そんな自分も、日本に帰国してはや8年。
有り難いことですが、セミナーなどの仕事や講師としてスキルアップを迫られる場面が増え、

「このままではいかん」

と思うようになりました。

あーでもないこーでもないと模索する日々。
数をこなせば、日本語で話すこと自体には慣れます。
しかし、英語となると

「間違えたらどうしよう」
「これって文法大丈夫?」
「やっぱり発音の細かいところに自信がない」

人様に英語を教えるのに、人前に立つとこんな不安にいつも駆られていました。

師匠に教えを乞い、学び直しをする時に出会ったのがレシテーションでした。


レシテーション(朗唱)メソッド

結局辿り着いたのが、レシテーション(recitation, 朗唱)でした。
英語の学習の中でも歴史のあるもので、キング牧師ケネディ元大統領、最近ではオバマ前大統領やスティーブ・ジョブズのスピーチなどが教材として使われます。

スティーブ・ジョブズのスピーチで、自宅学習でおすすめなのがこちらの教材です。

こちらの教材はCDがついていませんが、Youtubeで演説音声が公開されています。


スティーブ ・ジョブズ・スタンフォード大・卒業式スピーチ・2005年                                          Steve Jobs  Stanford 式辞

レシテーションの長所は、

発音と発声
イントネーション
ボディーランゲージ
アイコンタクト

これらをまとめて学べることです。

もちろん一度に全部を習得することはできません。
上達したいポイントを意識して、徐々に増やしていくことで全体的な英語のスキルを上げることができます。

練習の注意点

英語を日本語訳して覚えようとしない
ご紹介した解説本には日本語訳が出ていますが、まずは原文の英語にそのまま取り組むのが理想です。
日本語と英語は、直訳できない部分も多く、英語だから出せるニュアンス、表現方法などは、英語で直接学ぶことで鍛えられます。
わからない部分があっても、最初は英語で理解することにトライしてみてください。

※個人的には、レシテーションを独学で始める場合は中級者以上の方を想定しています。
英語初心者の方でもレシテーションは有効ですが、専門の英語コーチがつくことが理想です。

音声を必ず聞く

スピーチが早すぎる、と思う方は特にしっかりと音声を聞きましょう。
英語と日本語とは発音だけでなく、イントネーションや間のとり方などが大きく異なります。
専用のソフトなどを使って、ゆっくりめの音声、早めの音声を聞くと、通常の速度ではわからない、日本語にはない発音の違いに気づきます。
thやfの子音、日本語では「ア」「イ」で済まされてしまうapple, ringなど、母音の違いなどを、ゆっくりとした音声を何度も聞くことで体感的にも身につきます。

また、早めの音声を聞くと、文章単位、スピーチ全体のテンポの違いがよくわかります。

iTunesだけだなくGoogle Playでも入手可能です。


誰かにレシテーションを聞いてもらう
オンラインの英語の先生でもよいですが、マンツーマンが理想です。
ボディーランゲージや表情、発音はやはり直接会った上での指導がわかりやすく、細かい部分までチェックができます。
一緒に英語を学習する仲間でもよいですし、英語のコーチがいるとなおよいです。自分では気づかないことが必ず見つかります。

難しい場合はまず全身が映る鏡の前で練習するか、カメラやスマホで自分の映像を撮ってみましょう。
あまり気が進まないかもしれませんが、英語もコミュニケーションです。
自己満足ではなく、人からどのように見えるか、相手にどう聞こえるかが重要です。

背景を知る

意味もわからず文章だけを暗記するのは大変です。
日本語でも難しいことを英語でするのは、よほどの記憶力の持ち主でなければ無理です。

できるだけスピーチは英語で勉強するのが理想です。
どうしてもわからない箇所や、アップルやジョブズの過去などの背景は日本語で調べてもよいと思います。

例えばスピーチの冒頭で、ジョブズが養子となった経緯があります。
日本では養子縁組はまだまだ稀ですし、どのような経緯だったのか、アメリカの背景を知ることで理解が深まります。

さらに、自身が立ち上げたアップルを追い出された後に立ち上げたネクスト、その後ネクストがアップルに買収されて事実上復帰を果たす場面があります。
アップルの辿った経緯を理解することで、イントネーションのつけ方、表現方法などが大きく変わります。

スピーチの登場人物になりきることは大変ですが、これも訓練です。
英語らしい音を出すこと、英語らしくイントネーションを変えることなど、日本語のスピーチであれば何となくできてしまうことを徹底的に鍛えることができます。

まとめ

学び直しのよいところは、生徒さんの立場に再び立てること。
英語を本格的に学び初めた方が、英語を人前で話すときにどのように感じるか…
英語の人前での話し方以外にも気づきが多くありました。

英語が苦手な原因、人前で話すことが苦手な原因は様々です。
レシテーションは初心者レベルの方は、ある程度単語や文法の勉強を積み重ねてからの方が取り組みやすいと思います。

英語学習には様々なメソッドがある中、英語学習の広い範囲をカバーするレシテーションはおすすめです。

有名な演説にはすばらしいフレーズが多くあります。
最後はジョブズの卒業式スピーチの有名な一節で。

"Stay Hungry. Stay Foolish."
「常に挑戦者であれ。そして愚かであれ」

セミナー、個人コーチングのお知らせ

今回はおおまかな内容をまとめましたが、詳細は個人レッスンもしくはセミナーでお話しております。
12月2日に新宿で「グローバル時代の英語」というテーマでセミナーを開催予定です。
レシテーションの実践演習もありますので、是非お越し下さい。
bizima.jp

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takedaayaka.hatenablog.com

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